Mistral が 30 億ユーロを調達した同じ週、迎え入れたのは Google で欧州の電力調達を率いてきた人物だった。
Mistral は 9 月 8 日、シリーズ D で 30 億ユーロを調達したと発表した。同社は「主権的でオープンウェイトな AI を技術のフロンティアにする」という方針を掲げている。翌日には、Google で欧州データセンターのエネルギー調達戦略を率いてきた Marc Oman が、新設部門 Mistral Compute に加わることが伝えられた。Oman は Google 在籍中に、9 か国で合計 2GW を超える再生可能エネルギーの長期購入契約を結んだとされる。
「主権的な AI」は、これまでモデルの重みを公開するかどうかの話として語られてきた。今回 Mistral が資金と同時に確保したのは、モデルを作る人ではなく、電力を長期契約で押さえる人である。同社は 2030 年までに欧州で 1GW 超の計算基盤を持つ計画を掲げているが、それを自前でやろうとすれば土地と電力の調達が先に立ちはだかる。そこを 12 年間 Google 側でやってきた人物を引き抜いたことは、当面の勝負どころを重みの公開ではなく設備側に置いていることを示す。※調達した資金のうちどれだけを計算基盤に振り向けるかは公表されていない。
Mistral Compute が最初に電力購入契約を結ぶ国はどこか。2030 年 1GW の内訳が、自社建設なのか既存事業者からの借り上げなのか。