Google が物流計画のテスト問題を自動生成する道具を公開した。解法ではなく、解法を試す材料をどう用意するかが問われ始めている。
Google Research が MilleMiglia を公開した。宅配や幹線輸送の「中間物流」——倉庫と倉庫のあいだをトラックで結ぶ区間——について、現実に近い条件を備えた計画問題を、いくらでも作り出せる生成器だ。そもそも実際の運行データは企業秘密にあたるため外に出にくく、研究者は長らく自前の人工例で手法を試すしかなかった。同じ週には、大規模言語モデルに制御システムの「壊れる条件」を探させる研究も出ている。こちらも解き方ではなく、試すための材料を機械に作らせる試みだ。
アルゴリズムの優劣は、どんな問題で比べたかに左右される。比較の土台が各自ばらばらのままだと、改良が本当に効いたのかを確かめようがない。共通の問題生成器が出てくるのは、その土台を外から与える動きにあたる。しかも物流は、解の良し悪しが燃料費と配送時間に直結する領域で、わずかな改善でも金額に跳ね返る。ただし、生成された問題が現場の難しさをどこまで写しているかは、使われてみないと分からない。
他の研究チームがこの生成器で自分の手法を測り直すか、そして測った結果を持ち寄って順位表ができるかどうか。使われずに終われば、道具は増えても比較の土台は変わらない。