人の代わりに社内の作業を進めるソフトを本番へ移せるかどうか。分かれ目は、賢さではないところに移っている。
Cohere と OpenText が提携した。指示を受けて自分で手順を決め、社内のシステムを操作するソフト——エージェントと呼ばれる——を、規制の厳しい業種や政府機関で本番運用へ移すのが狙いだ。OpenText の企業データ基盤に Cohere のモデルを載せる。置き場所は自社設備や国内に閉じたクラウドから選べる。持ち出せないデータを扱う条件だ。一方 NVIDIA は、GPU 向けの処理を Rust で書き直す作業を同種のソフトに任せる仕組みを公開した。各段を機械で検査する工程にしたという。
二つが出した答えは同じではない。Cohere 側が動かしたのは、何を見せ、どこに置くかという境界だ。NVIDIA 側が動かしたのは、出てきた結果を人が読む前に機械で落とす工程だ。速度まで測って初めて合格とする。任せる範囲を先に決めるか、出たものを後から検査するか。間違いが許されない現場では、先に作られたのは賢さではなくこの二種類の枠だった。※ ただし Cohere 側の発表は枠組みで、どの業務が本番へ乗ったかは示されていない。
Cohere と OpenText の組み合わせで、最初に本番へ出る業務は何か。NVIDIA 側は、社内に眠る癖のあるコードでも同じ検査が通るか。枠の作り方が机上のものかは、そこで分かれる。